活断層がない場所でも大地震は起きる!全国一律M6.8震度予測
活断層がない場所でも大地震が起きる、って知っていましたか?南海トラフ巨大地震や東北地方太平洋沖地震のようなマグニチュード8~9クラスの海溝型地震は、ある程度どこで発生するか予測することができます。海溝型の地震は比較的短い間隔で発生するため、このようなことが可能ですが、内陸の活断層で発生するマグニチュード7前後の大地震の予測は困難です。内陸の活断層で起きる地震は発生周期が1000年を超えることも珍しくなく、過去に記録が残っている地震がほとんどないためです。
さらにマグニチュード7以下の地震だと、活断層が地表に現れないこともあります。阪神・淡路大震災や熊本地震のように活断層が地表に現れていれば、活断層の場所を特定することができますが、活断層が地表にまで達していない場合、活断層の存在を確認することはできません。
そこで内閣府はこのようなシミュレーションを行いました。この地図は震源を特定せず、日本のどこかでM6.8の地震が発生した際に、それぞれの地域で最大どの程度の揺れが起きるかを示したものです。(この地図には南海トラフ巨大地震など特定の地震の震度想定は含まれていません。)
全国的に黄色やオレンジ、赤でおおわれています。震度6弱でも十分強い揺れで、場合によっては甚大な被害となることもありますが、なぜこのように地域ごとに若干の差が出てくるのでしょうか?
その原因は地盤の柔らかさです。地盤が固いところでは黄色(震度6弱)、柔らかいところではオレンジ(震度6強)、さらに柔らかいところでは赤色(震度7)になります。代表的な場所では東京など関東平野で赤色が目立ちます。関東平野は全国の中でも屈指の地盤の弱さで、強い揺れに襲われやすい場所です。また名古屋がある濃尾平野、そして大阪平野でも赤色の震度7のエリアが存在します。平らな場所は土砂が堆積してできることが多く、地盤が柔らかくなりがちです。そしてその平らな場所に東京や大阪、名古屋などの大都市があります。
マグニチュード7以下の地震は活断層がなくてもどこでも起きる、そして日本全国震度6弱以上の揺れに襲われる可能性があるということを知っておいてください。(実際の震度は予測より最大2階級程度大きくなることがあります)
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