ハザードマップを信じてはいけない!?東日本大震災からの教訓

 みなさんはハザードマップを見たことがありますか?洪水ハザードマップ、土砂災害ハザードマップ、津波ハザードマップなど様々な種類がありますが、ハザードマップを過信してはいけません。

 

2011年3月11日の東日本大震災では、ハザードマップを信じた結果、多くの人が犠牲になった地域がありました。岩手県の釜石市にある鵜住居(うのすまい)地区です。この地域の震災前のハザードマップがこちらです。

鵜住居浸水想定

津波から生き延びる方法『津波避難の三原則』〜釜石の奇跡から学ぶ〜 - YouTube

 

ここに東日本大震災の犠牲者が住んでいた場所を重ねます。

鵜住居浸水想定

津波から生き延びる方法『津波避難の三原則』〜釜石の奇跡から学ぶ〜 - YouTube

 

ハザードマップで色がついていないところに住む人が多くが犠牲になっていたことが一目瞭然です。 亡くなった人が津波に巻き込まれた時にこの場所にいたかどうかはわかりませんが、明らかに浸水が想定されていたところと想定されていなかったところの境から犠牲者の数が急増しています。この地域では犠牲者の84%が浸水想定域の外側に住んでいた人々でした。

 

一方、鵜住居地区ではハザードマップの外側にあった釜石東中学校と鵜住居小学校の生徒・児童はハザードマップを過信せず、あらゆる可能性を考えて、高台へ避難しました。この小学校は結果的に屋上まで津波にのまれました。(釜石の奇跡)

 

ハザードマップはあくまで一つのシミュレーションです。相手は自然、どんなことが起きるかわかりません。ハザードマップで危険だとされていない場所でも被害が出る可能性は否定できません。

 

ハザードマップは「ここで被害が出る」「ここは被害が出ない」ということを示しているのではなく、あくまで災害の一例を示しているに過ぎないことを理解して、見ることが大切です。

 

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