特別警報と警報の違いととるべき行動

2018年7月始め、西日本を中心にこれまで日本が経験したことがないような超広域豪雨災害が発生しました。この時、ニュースなどで「大雨特別警報」という言葉を繰り返し聞いたと思います。この災害で初めて「特別警報」という言葉を聞いた人もいると思います。

 

この「特別警報」の意味を正しく理解していないと、あなたも命を落としてしまうかもしれません!

警報とは?

大雨警報

洪水警報

暴風警報

この辺りは聞いたことあると思います。ではこの情報はどんな意味を持っているでしょうか?

 

名前は聞いたことがあっても、意味を正しく理解している人は少ないのではないでしょうか?

警報の意味

警報は

重大な災害が発生する恐れがある時

に発表される情報です。

 

実は警報が出た時は、かなり危険な状態なんです。「重大な災害」とは人名に危険が及ぶような災害という意味で、わかりやすく言うと「人が死ぬかもしれない」という情報だったんです。

警報が出たらどうすればいい?

今まで警報が出た時、あなたはどうしていましたか?何もしなかった人がほとんどだと思います。確かに「大雨警報」は夕立などでも頻繁に発表されます。ほとんどが空振りでしょう。しかし警報は少なからず災害に近づいていることを示しています。斜面や川には絶対に近づかない、不安なら避難をしてもいい段階です。外出する予定がある人は予定を変更してください。警報に加えて「土砂災害警戒情報」「記録的短時間大雨情報」が発表されたら災害が迫っています。警報に加えて見慣れない情報が出たら、避難するか家の中の安全な場所で過ごすなど安全を確保してください。

特別警報とは?

では特別警報とは何でしょうか?これを正しく理解していないと危険です!

特別警報の意味

特別警報は警報の基準を“はるかに”上回るような記録的な大雨や暴風、高波、高潮が予想される時に発表されます。特にこの中で「大雨特別警報」はすでに記録的な大雨になっている段階で発表されます。

 

特別警報は「これまでに経験したことのないような大規模な災害が差し迫っている、すでに発生していてもおかしくない」という意味の情報です。

 

思っていたより危険な状態を知らせる情報だと思った方も多いのではないでしょうか?

特別警報 なぜできた?

ではなぜ特別警報ができたのか?これは2011年の紀伊半島豪雨がきっかけです。この時、紀伊半島ではそう雨量が2000mmを超える日本の歴史上稀に見る記録的な雨量になりました。しかし、警報だけではこの「異常事態」を伝えることができなかったという反省から「特別警報」ができました。

特別警報の基準

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こちらは大雨特別警報発表の大まかな目安を示した地図です。実際には5km四方ごとに基準がありますが、分かりやすく都道府県ごとにまとめました。九州や四国、近畿南部で基準が高く、東北などでは基準が低めに設定されています。これはそれぞれの地域で「数十年に一度」クラスの大雨が異なるためです。

特別警報が出たらどうすればいい?

特別警報が出てからすることはありません!

 

「え?」と思った方もいると思いますが、特別警報は何か行動を促す情報ではありません。先ほども書いた通り、特別警報はすでに大規模災害が差し迫っていたり、実際に起きている状況で発表されるため、この段階での避難は完全に手遅れです。

 

気象庁も特別警報を「避難完了の確認」と位置付けていて、避難勧告、避難指示の出し忘れがないか、取り残されている人がいないかを“念のためもう一度確認しておく”情報です。

 

「特別警報が出たら手遅れ」

これだけは絶対に忘れないでください!

まとめ

大雨警報が出たら外出は控えるなど予定を変更する。それに加えて「土砂災害警戒情報」「記録的短時間大雨情報」が出たら災害が迫っている。避難勧告が出たら必ず避難する。特別警報が出た時には安全な場所にいる。

 

これが理想です。あなたは今の考え方で自分の命、家族の命を守れますか?